2012年3月20日火曜日

将棋で、「この局面自体は互角だと思うが、先手が勝ちにくい局面らしく、勝率は後手...

将棋で、「この局面自体は互角だと思うが、先手が勝ちにくい局面らしく、勝率は後手の方が高い」


と書いてあるのを見たことがあるのですが、「互角なのに後手の勝率が高い」というのはどういう意味なのでしょうか。

もし互角なら大体五分五分の勝率になると思うのですが。

確か、昔読んだ「角替わりガイド」という本の角替わり棒銀の章で後手54角対先手38角の変化の図の解説にそう書いてあった気がします。

本が手元になく、だいぶ前の記憶なので勘違いでしたらすみません。


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説明が少し難しいですが、

互角というのは、あくまでもそのときの局面において、

駒の働きや陣形のバランスなどが拮抗していて、

先手後手それぞれにいちおう満足いく分かれになった、

という感覚みたいなものでしょうか。



ただ、個々の駒の働きを細かく見たときに、

将来その駒が敵陣を攻めるのに有効に働くか、

他の駒と連携して攻防に役立つか、といったことを

比較すると、どうも一方の駒組みはそうした進展性に

欠ける、といった局面もあります。



ご質問で例に出された、

「角換わり棒銀で後手54角対先手38角」の形が

適切な例になるか、もちょっと難しいですが、

その局面を普通に想像しながら考えると、

後手の54角は歩越しの形で、でも周囲を見ると、

6筋の歩を64歩と突いてあるから63や72に戻って

体勢を立て直すこともできそうだし、

44歩43銀といった形になっていたとしたら、

45歩と仕掛けて銀との協力で先手の38角の頭を

攻める、ということも考えられるでしょう。

一方先手の38角は、たぶん歩の下にあって、

棒銀ということで28に飛車がいて27か36のあたりに

銀がいて、で38に角、となると、ちょっと凝り形みたいで、

これから駒を捌くのになんだか手間がかかりそうだな、

といった感じがしませんか。

とくに角が何となく重たい感じがしますが。



そういう想像で判断すると、

仕掛けの手を指しやすい、攻防の形を作りやすいのは、

どうやら後手のようだ、

とすれば、後手からうまい指し回しをされる可能性が高く、

先手としてはいまいち受け身にならざるを得ない、

結果として先手の方が、どうも勝ちにくい雰囲気だ・・・、



・・・そういうことなんじゃないか、と、あれこれ想像して

みたのですが、どんなものでしょう。

現実に勝率がどうというより、どちらを持って指してみたいか、

どちらがより指しやすいか、といった、感覚的な判断だと

思いますが。



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「角換わりガイド」持ってます。毎コミから田中九段が書かれてます。(1989年3月10日)因みに880円でした。

ご質問の記載はP30にあります。

その局面は第12図。後手44歩迄。

先手77銀、78金、59王、49金、38角、28飛、25歩、1五銀

後手33銀、32金、51王、61金、54角、82飛、85歩、73銀、44歩

以下、先手24歩、同歩、同銀、同銀、同飛、33金(A図)

A図以下、28飛、27歩、同飛、同角成、同角、22飛、28歩、62金、39金(B図)

B図が御質問の局面であると思います。

B図は先手の1歩得だが、後手に飛を持たれているだけに動きが難しい。

この局面は互角だと思うのだが、どうも先手が勝ちにくい将棋らしく、実戦での勝率は後手が良いようである。

以上抜粋。

図がなくてすいません。

アカシヤ書店にありました。1500円でした。

http://www.akasiya-shoten.com/


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例を挙げてみます。

将棋の本で、「プロ的には互角だがアマチュア同士だと

先手が勝ちにくい」と書くことがあります。

理由として、

1.玉の堅さが後手>先手

2.先手は攻める手が難しいが、後手からは分かりやすい攻めがある

などを挙げられています。



角替わりガイドの本は読んだことがありません。

局面としては一応互角だけど5四の角と3八の角とでは

先手の角の方が使いづらい分勝ちにくい、

という意味に感じました。

角の位置だけを見たら、私も後手を持ちたいです^^


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正しい手を指せば互角だが、先手の方が指す手が難しく、実戦では先手が間違えて後手の勝率が高い、ということなんではないでしょうか。

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