どちらの勝ちでしょうか。
2chで面白い話を見かけました。少し長いですが、以下のような話です。
加藤は後手玉を詰めなければ負け。秒読みに追われる中、
加藤が選択したのは▲9六飛。3六の後手玉に最遠から迫る一手である。
内藤はこの飛車引きに、△7六歩の逆王手で中合い。歩合い以外では
詰んでしまうので、盤上この一手のはずであった。加藤が▲7六同飛と
応じると、そこから果てしない連続王手が始まった。
内藤が一手でも間違えれば最長65手の詰み、加藤が間違えれば不詰で
途中変化の余地はなく、両者、ほとんど10秒以内の応手が続いて7時間、
加藤の▲8六飛打ちに対する内藤の△7六歩、この逆王手中合いを
▲同飛と取ると、7時間前とまったく同一の局面が現れる。どちらも
譲ることはできず、この2000手を超えるループに再び突入となった。
すでに対局開始から24時間を突破、両者の疲労は極限かと思われたが、
一手も間違えることなく、2周目を4時間、3周目を2時間半で終えて、
4度目の△7六歩合いを打とうとしたその瞬間、内藤の手が止まった。
この歩合いに▲7六同飛と応じると、連続王手の千日手が成立して
加藤の負け。しかし△7六歩打ちは逆王手であり、この王手を避ける手は
▲7六同飛しかない。その▲同飛が許されない以上、先手に応手なし、
すなわち先手玉は詰みだから、△7六歩は打ち歩詰めであって許されない。
戻って、ループ突入前の▲9六飛車引きには、一度△8六桂の捨て合いを
入れておくのが正解であった。これを▲8六同飛と取らせておけば、先手の
▲8六飛車打ちが先に千日手を成立させるから、内藤の勝ちであった。
内藤はやむなく△7六桂合い、これは逆王手でないので、加藤は飛車を
動かさず反対側から迫り、この長い長い将棋はようやく収束に入った。
そしてさらに6時間、1800手余りを経て、加藤の頭金で内藤の玉は、
ぴったり5五の都に詰め上がった。持ち駒もぴったり使い切った完全作。
1度目の▲7六同飛から数えて、実に8101手の詰将棋であった。
変化はいずれも難解だが、加藤も内藤も見事に最善の応手を貫き、
この偉大なる詰め将棋を、実戦の盤上で完成させたのだ。
王手の千日手と、打ち歩詰めを組み合わせた作り話です。
ところで実際、後手の打ち歩詰めになるのでしょうか。それとも先手の3度目の7六同飛で反則負けになるのでしょうか。
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詰将棋 最後の審判 縫田光司作 詰将棋パラダイス 1997年(平成9年)1月号発表
のテーマですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%AF%A9%E...
当時は詰パラを短大(当時は19手~25手)くらいまでは暗算で解いていましたので知っています。
もう年なので最近は短大なんて解く気がしませんが。ましてや大学院の問題である本作(69手詰)は解説を読んだだけです。
作者 縫田光司のHP 詰将棋『最後の審判』解説 では
http://www2u.biglobe.ne.jp/~nuida/h/t/kaisetu.htm
『最後の審判』が詰むか詰まないかは現在のルールでは決定不能とありますね。
追記に
2003年11月に、『将棋ガイドブック』という本が日本将棋連盟より発行されたようです。これには将棋のルール(日本将棋連盟が発行しているのだから、公式ルールということになるのでしょう)も記載されているとのことですが、そこでは「詰み」や「禁手」についてどう定義されているのか、興味深いところです。まだ内容を確認できておりませんが。
こうありますが、私自身も『将棋ガイドブック』は所持していませんが、流石に誰か調べているでしょうから、
今でも公式見解がないと思っていいんでしょうね。
従って、本件の作り話のケースではどちらが勝ちかは決定不能です。
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