将棋のカテゴリーで再度お聞きします。(長い間の疑問なので…) 将棋の局面で(主に終盤戦ですが)敵玉や自玉に詰みが無いと解説のプロ棋士などが解説で断定される時が有り
ます。 たしかに詰みがある場合は、その手順を示してもらえれば難解な手順であっても納得ですが 「詰みが無い」ということは どんな方法で判断し客観的に証明出来るのでしょうか? ここでいう局面とは、たとえば王手がかけられないとかいう一目瞭然の局面では無くて難解極まる局面に類する場合についての質問です。これは詰将棋の問題図や詰め手順の進行中の局面についても同様です。「詰ませられない」ではなくて「詰まない」事の証明です
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つまり、詰むことは、詰む手順を示せば証明できるが、詰まないことの検証はずっと難しいだろう、軽々しく断定するのは変だ、ということですね。
網羅的に検証することになりますが、読み慣れていれば、かなり正確に詰まないことはわかると思います。しかし、詰まないと思っても意外な手順で詰んでしまうこともよくあります。
棋士は、実戦で、詰むこと、詰まないことも、同程度の時間で判断しなくてはなりませんから、確かでなくても詰まないと断定する癖があるのだと思います。
詰むと断定することより、詰まないことの断定することは遥かに不正確であるのは確かと思います。
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将棋アマ五段の者です。参考になりましたら
ご質問の『詰まない局面』の『客観的な証明』方法は
① 王手になるすべての手
② ①のその後のすべての変化手順
上記をすべて検討する以外他に方法はありません。
『難解極まる局面』を『客観的に証明する』とは多くの場合、
変化手順が膨大になることが多いと思います。
客観的な証明のためにはすべてを解説する必要がありますが、
そういう意味では、テレビや新聞紙上では不完全、つまり
客観的に証明していると言えない場合があるでしょう。
しかし、これはテレビであれば時間、新聞等であれば
紙面には制限があるため、すべての変化手順を紹介
できないことが一番の要因にあげられます。
例えば、テレビの解説でプロ棋士が
『 以下は詰みません 』と解説を打ち切ったとします。
プロでなくともアマチュア高段者なら一目瞭然で
不詰めでも、見ている人の中には解らない場合も
あるでしょう。しかし、これは上記のとおり時間や
紙面のスペースには限りがあるので仕方がないこと
だと思います。極端なことを言えば、将棋の不詰めの
解説に新聞の1ページを使うことはできませんので。
プロ棋士が解説で不詰めを断定するのは、手順をすべて
読み切った、すなわち上記①と②をすべて検討しての発言です。
とは言え、プロ棋士も人間です。稀に失敗もあるでしょうが
ほとんどの確率で不詰めを読み切れます。
特に、新聞紙面の解説の場合は、すでに終局して、その後十分の
検討をした上で『不詰め』を断定している筈です。このような場合、
後で調べなおしたら実は詰んでいたなどはほとんど起こりえないでしょう。
最後に私見ですが、プロ棋士の中でもテレビ解説等で十分な時間が
ない時は、なるべく断定的な発言を控えている方も見受けられるように
思う時があります。勿論、どう見ても詰まない時は断定しますが、
『ひょっとしたら』と思う時は、断定的な発言は控える棋士も居ると思います。
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悪魔の証明
「あることの証明」は、特定の「あること」を一例でも提示すればすむが、「ないことの証明」は、厳密には全称命題の証明であり、全ての存在・可能性について「ないこと」を示さねばならないためである。すなわち、「ないことの証明」は「あることの証明」に比べ、一般に困難である場合が多い(検証と反証の非対称性)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%AD%94%E3%81%AE%E8%A8%BC%E...
このように否定や無い事を証明することが困難であることは将棋に限ったことではなく、普通のこと。
質問の
>詰みが無い」ということは どんな方法で判断し客観的に証明出来るのでしょうか?
これは全手数を網羅する必要がありほとんどの場合が証明不可能に近い。(もちろん簡単に証明できる場合はあるが。)
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加藤九段がNHK杯の羽生-中川戦の解説で「もう一枚桂があると
詰みですが、詰まないので羽生さんの負けです。本局は羽生さんが
矢倉にしなかったのが敗因」とまで言っておきながら、そこから中川玉が
詰んでしまい「NHK杯史上、稀に見る大逆転」と言っていたことがありました。
解説が間違っていたのが大きな原因ですが、まあ、こんなもんです。
以前、控室で若手プロ棋士が詰む詰まないの研究を一生懸命やっていたら、
大山名人がちらっとみて、「その玉は上が空いてるから詰まないよ」と言って
去って行ったとのこと。確かにその後、いくらやっても詰まなかったとか。
プロになると詰む詰まないの感覚はかなり正確なのですが、妙手を見落とす
ことはあるようですね。上記の羽生さんの例も、意外な妙手があって詰みでした。
この妙手を見ても、加藤九段は「逃げ間違ってはいけません」と言いながら、
少し経って「あれ?あれ?」と言い出しました(笑)
故村山聖八段が奨励会の頃、みんながなかなか詰まないと言っている局面で
村山さんが詰むと言ったら、他の先輩が詰まないと思って「どうやったら詰むの~」
とからかい半分に聞いたら「どうやったら詰まないんですか」と言ったのは有名ですね。
難解な局面で詰まないと言い切るのは、大恥をかく可能性がありますね。
逆に10年以上前の名人戦の羽生-森内戦で谷川九段はじめ、
森内さんの指した手が詰めろだと言い切っていたのですが、妙手順が
あって詰まなかったことあります。羽生さん以外詰むと思ってた珍しい例です。
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