2012年3月20日火曜日

プロ将棋の世界ってどのようにして成り立っているのですか?

プロ将棋の世界ってどのようにして成り立っているのですか?

将棋の世界のことをほとんど知りません、プロが存在するということはどこからかお金が出ていて

賞金や将棋界に関わる人達のお給料となっていると思われるのですが

それはスポンサーがいるのでしょうか?それとも観客?

将棋という世界で何が収入減になっているのでしょうか?


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棋士の収入を支えているものは、各タイトル戦や棋

戦を主催している企業(ほとんどが新聞社)から出る対局料です。



新聞の片隅には、毎日将棋や囲碁のコーナーが掲載されています

よね。プロ棋士の対局は棋譜(▲7六歩・▽3四歩という具合に指

した手を初めから終わりまで記録したもの)として残されますが、

それが何日かに分かれ解説つきで新聞紙上に掲載されるわけです。

もちろんすべての対局が掲載されるわけではありませんが、単純に

考えれば棋譜を売ってお金にしていると言えるでしょう。



その他タイトル戦によっては、上位に食い込めば別に賞金が出る

ものもあります。このあたりはテニスの大会の賞金と似ています。



これらに加えテレビ番組での解説料・講演料・大会審判料なども

別途収入になります。



棋士一人ひとりの毎月の給料を分配するのは、社団法人「日本将

棋連盟」の仕事です。棋士が集まり、純粋に棋士自身が運営してい

る法人です。



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対局すると「対局料」が勝っても負けてももらえます。(囲碁は勝った場合だけだったと思う)弱い人で(概ねタイトル戦が10、名人選のためのリーグ戦(順位戦)が10局、トーナメントだと負けると次の対局がなくなるので弱い人ほど対局数が少なくなる)年20数局の対局があります。まあ、優勝すると賞金がもらえますが、優勝賞金はもちろん優勝しないともらえません。

対局料の元になっているのは、タイトル戦開催料で、新聞社が一番のスポンサーになっています。スポンサー料が、対局料と賞金と運営費に使われます。

億近いとか、億越えとか、プロ野球なんかと比べると一人じゃなく、全員で億の前後ですから、かわいいものです。

これも、連盟が地道に値上げ交渉を重ねて今の金額に至っています。

最近では新聞社以外(NHKが昔からですが)のスポンサーも(例JT、大和証券、日本レストラン、白瀧呉服店等)ついています。

また、月給というのもあって、これは名人戦のタイトル料から出ています。

月給は、フリークラス以外の棋士がもらえます。一番下だと10万程度ですが、これとは別に対局料が入ります。

他には「将棋世界」という雑誌の売り上げによる利益も、他紙は赤字で廃刊するほどですから、微量だとは思われますが、給料にも回っているでしょう。ちなみに、将棋世界が毎月100万部売れれば、その利益だけで、将棋連盟は独立して運営できるはずです。年1万円(750円×12ヶ月)払う人が100万人ですから、100億になりますからね。

もっと微量でしょうが、免状を発行する時のお金も、小額ですが、連盟経由で棋士に還元されるのでしょう。

微量な物は他に、連盟発行もしくは監修の書籍の印税、連盟の販売部の将棋用品の販売利益、将棋連盟の道場の利益などがあります。

これら、全体のものは将棋連盟がまとめていまして、まあ、団地の自治会に近いです。棋士の互選で理事数名と会長を選んで運営しています。数人の事務員さんも雇っていますけど。

将棋連盟からもらえるお金の他では、いわゆるレッスン料なんかもあります。将棋連盟に仲介してもらうと、仲介料を少しは取られるんでしょうが、お客様から直にもらえます。将棋教室を開いていたり、大企業の将棋部やお金持ちの個人にレッスンにいったりとかがあります。

額は全体で見ると1割前後だと思われます。

ささやかな世界なので、何でマイクロソフトやグーグルがスポンサーしないんだろうって不思議に思っています。

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